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講座レポート

Report

ここでは小関先生の主催する講座に参加された方のご感想を紹介しています。

石井 直明

東海大学医学部 教授

東海大学大学院医学研究科ライフケアセンター センター長

 これまで小関トレーナーから個人的にバランスの指導を受けたり、医学部が主催する一般向けの講習会で講師をお願いしたりしたことはあるものの、彼の講習会に参加するのは初めてでした。いつもの一般向けの講演と内容は同じだろうくらいに思って参加したのですが、これまで私が彼から学んできたものとは違う分野の世界が映し出され、それは驚きであり、感動的でもありました。

 

 健康維持増進のための方法はたくさんありますが、科学的なエビデンス(証拠)があるものは一部に過ぎず、多くは未だ「勘と経験」のみで語られる玉石混交の世界です。その中で、小関トレーナーを出会った時から、彼が考える身体バランスは健康に確実に寄与する本物であると直感しました。これをブームで終わらせないためには科学的なエビデンスが必要と考え、客員研究員として医学部に招いて一緒に実証実験をしています

 

 しかし、今回感じたのは、「百聞は一見に如かず」でした。

 

 藤田五郎先生の養護学校での取り組みは科学的エビデンスを取るまでもなく、子供たちがヒモトレにより変わっていく姿を見るだけで、これが本物であることが分かります。これまで身体バランスはアスリートや健常人のためと考えてきましたが、藤田先生の取り組みを見させていただいたことで、ヒモトレが健康維持増進になることは一部に過ぎず、すべての人たちの人生にさえも影響を与える心身への効果を持つことが分かりました。

 とは言え、私に出来るのは科学ですので、ヒモトレに興味を持つ人を増やすことに、科学的証拠を作ることで支援していきたいと思います。

 

 今回特に強く印象に残ったのが、ヒモトレをする子供たちの素敵な笑顔でした。小関トレーナーと藤田五郎先生に感謝します。

 

(2015年7月12日バランス講習会レポート)

【プロフィール】石井直明(Ishii Naoaki) 

東海大学医学部教授、医学博士、同学ライフケアセンター長、専門は老化学、健康医科学、分子遺伝子学。主な著書に『分子レベルで見る老化』講談社、『黄金バランスが“きれい”をつくる-アンチエイジング読本』東海教育研究所他

藤田 五郎

香川県立善通寺養護学校 高等部 教諭

今回、子どもたちの変化を多くの人に見ていただける機会を提供していただき、本当にありがとうございました。

ちょっとしたヒモでの支援が、子どもたちの隠されていた力を引き出してくれます。

 

例えば、座位姿勢をとることが楽にできれば、手を使う活動に子どもと教師が集中できます。次への課題設定を容易にしてくれます

学習に対する支援がよりしやすくなるのが、このヒモトレの学校場面での活用の効果でもあります。

子どもたちは、ヒモの効果に対しては、ありのままの反応を示してくれます。

 

「なんか変わる感じがする。」「動きやすくて楽になった。」

 

という子どももいれば。

 

「あまり変化がわからない。」「変わったとは思わない。」などを言う子どももいます。

 

でも、それでいいのかと思っています。

 

自分が感じたままの気持ちを大切にしてくれれば、それが一番求めることかとも思っています。今回参加された方々が、どのように感じられたかを知ることができればと思います。その中から、また新たな取り組みが見えてくるかもしれません。

 

また、今回の講習会で多くの人とつながることができました。

今後も、その繋がりを活用しながらヒモトレをより深めていけたらと考えています。

ヒモトレと筋膜との関連性も研究していきたいと思っています。

今回の事例を通して、障害のある子どもたちだけでなく、より多くの方々に活用とその効果を体験して欲しいとまずは、自分の体験として、変化に気づくところから始めて欲しいと思います。

 

「何かわからないけど、いつもと何か違うな。」

 

でいいと思います。

それが、ヒモトレでの変化です。

考え込まずに、自然に自分と向き合ってみてほしいと思います。

 

そして、また発表の機会がいただけるのなら、今以上に変化した子どもたちの姿を伝えられたらと思います。そのためにも、引き続きヒモトレの実践を続けていきたいと思います。それから、今回移動に際して、小関先生やスタッフの方々に多大なご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。ご配慮感謝しています。ありがとうございました。

 

(2015年7月12日バランス講習会レポート)

【プロフィール】藤田 五郎 (Goro Fujita) 
所属 香川県立善通寺養護学校 高等部 教諭。学級担任を経て、平成 8 年より肢体不自由、病弱の養護学校で自立活動教諭として、小・中・高の児童生徒の自立活動を担当する。生徒一人一人の実態やニーズに合わせて、課題となる点について運動面からの支援を心がけ、人間関係の形成や自己理解などを中心課題として、運動面と心理面の両面から自立活動の指導に取り組んでいる。

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